なにか書きたい。

30代になっても自由に、思いのままに、なにか書いています。

バルセロナで一文なしになったときの話。1

 

2014年の秋、私はヨーロッパを一人旅していました。

1ヶ月で6カ国を訪ねてまわり、最後から2番目の国、スペインはバルセロナ

 

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真っ青な空が広がる、明るく活気のある街。

ああ、この街ホントいいな、好きだな〜〜!

しかし、滞在4日目の昼下がり、無情にも事件は起こりました。

音もなく、起こりました。

 

 

 

その日、私は4泊してきたホステルに、もう4泊するため、ホステルのラウンジにいました。

11時にチェックアウトして、別の部屋にチェックインするまで、まだまだ書けていない旅中の出来事をブログに書き起こしていたのです。

 

11時前後にはザワザワしていたラウンジも、だんだん静かになって、ふと見ると大きなソファの傍らに大きなバックパックを置いて寝転がる旅人さんがちらほら。

みんなチェックインを待ってるんだね、お疲れ。

 

私は、窓側の席に座って、ひたすら旅の記録をつけていました。

陽の光がぽかぽかしていて、ガラス張りの広いラウンジは明るくて感じもいい。

 

その日はめずらしく集中力が続いて、記事を完成させたら14時を過ぎていました。

あっ、もうチェックインできる!部屋に入っちゃおう。

そう思い、身支度。

 

えっと〜、

カードキーカードキー、、

 

…ん?

 

……あれっ?

 

 

ショルダーバッグ、ないな?

 

イスの下に落ちた?・・・ないか。

スーツケースの中に入れてたんだっけ?・・・いやいや、入れないよな普通。

 

えっ…?

 

あれっ……?

 

あっ!そーだ、トイレ!トイレ行ったよね、私!

その時に置き忘れたのかも!も〜バカ〜〜! 

 

急いでスーツケースとともにトイレに駆け込みます。

ちょうどお掃除が終わって、スタッフの人が出てくるところでした。

 

あっちょっ待って、、盗ってないよね??)←酷い笑

 

同時に個室に飛び込む。

 

 

・・・ない。

 

当たり前か…。

私がトイレ行ったの、結構前だし…。

 

もし置き忘れてたとしても、誰かが持って行っちゃったかも。

その前に、置き忘れたなんて考えづらい…。

 

 

えっ、ねえコレ、ヤバいやつ…?

もしかして、結構ヤバいやつかな…??

 

だって、ない、

 

ない、ないよ、

 

私のショルダーバッグ、ないよ!

 

無くなったよ!!!??

 

 

この辺でやっと焦り始めました。

 

そのバッグには、まずこのホステルのカードキーが入ってる。

そしてお財布も。お財布にはクレジットカードも入ってたし、お金も入ってた。

あと、もしかしたらスーツケースの鍵も。

あっ!あとパスポートも!

 

ねえ、やばいよ!!!!!泣

 

 

さっき、チェックアウトの手続きしてくれたレセプションのお兄さんのところへダッシュ

そのお兄さん、見た目B系のイケイケなイケメン。

ジャスティン・ビーバーとか、ネイマールとか、そっち系。

気さくな感じでいつも「おっかえり〜♪」て声を掛けてくれてた。

 

血相を変えて目の前に現れた私を見てキョトンとするお兄さん。

「‥?」

「あのね…!私のバッグ、なくなった!!泣」

めっちゃ「Gone! Gone!!!」て言ったの覚えてる。笑

 

「えっ?ないの?バッグ?なくなっちゃったの?」

「ないの〜〜どうしよう〜〜〜〜泣」

 

「あ、あれは、、クレジットカードは!?入ってた?」

「うん、入ってた……」

 

「早く止めないと!どこのカード?VISA?」

「…ああ、そうか、うん、VISA」

 

「はい!電話!使っていいよ!!」

「うん、、あ、でも番号わからない〜泣」

 

「そか!待って、」PCパタパタパタ…メモメモ…

「はい!これ!掛けて!!」

「ありがとう泣」

 

ピポパ

 

 

シーン…

 

「……これ掛け方わかんない〜〜〜泣」

「ああ、よしよし掛けたげる!」

 

混乱する頭で半泣きになりながら、全部レセプションのお兄さんにやってもらう私。

お兄さん見た目B系なのに優しいし頼もしい、、お兄さんありがとう、、

 

ブーーー…(呼出音)

 

(…ハッ!私、今異国で電話してる…!)

なんて混乱する脳の裏側でぼんやり思いました。

 

「オラー?…◎*○$♪×¥☼ ?」

 

(超スペイン語だーーー!!!泣)

 

「すみません、日本人です、、あの、カード、盗まれちゃったんですけど…」

「○×▲@%!」

 

 

だ、大丈夫かな、

次、英語の人が出てくれるのかな……?

 

「もしもしー!」

「あっ、もしもし!」

(日本の人ーーーっ!!!号泣)

 

この時の安心感たるや。

もうこの人に「ね〜もうどうしよう〜〜」って話聞いてもらいたいくらいでした…笑

それにしてもすごいな、VISA!どういうシステムなんだ、VISA!

 

VISAの人に手続きしてもらっている間にも、スマホで盗難にあったときの処置法を調べまくりました。私は無計画かつ愚かな旅人だったので、こんな状況に陥ったときの処置の仕方などの予習なんてしていませんでした。

 

「パスポートを失っている場合は日本大使館などへ駆け込むこと」

そうか、パスポートないと出国できないもんね…

4日後の飛行機間に合うかな…8日後の飛行機は……泣

 

VISAカードの担当の方はとても慣れた感じで、

「緊急カードを発行いたしましょうか?」

 

「き、緊急カード…(そんなのあるのか、すごいな)

でも私、4日後にはここを出ないといけなくって‥」

「そうですか。ギリギリ間に合うかもしれません」

 

緊急カードは発行手数料が1万円かかるらしい。ちょっと高いな…

スーツケースにはいざという時のために日本円で1万円入れておいたし、今日から4泊と、最後の国での4泊を耐え抜けば帰りの飛行機はとってあるし、何とかなる…かも。

いや、待て!これからまた何があるかわからないカラ!

 

「じゃあお願いします泣」

 

この時、もう大散財する覚悟はできていました。

そもそも8日後の飛行機に乗れなかったら私は…

 

日本になど帰れなくて…

 

いつぞや見かけた元バックパッカーホームレスのように………??!??

 

 

(;゚´д`゚;) 

 

 

 

つづく。 

 

 

 

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