なにか書きたい。

30代になっても自由に、思いのままに、なにか書いています。

私がスタジオを辞めたわけ。2

 

みなさん、こんにちは。

今日は前回の続きを書きますね。

あとちょっとダ!うっし!(気合) 

 

※今回も長い…泣(3600字!)

 

 

③この業界、ちょっぴり暗い感じがする問題

 

これは完全に私の主観です。 

「業界」って一括りにしているし、私はたった5日間しか働いていないので、その「業界」のほんの一部しか見ていません。それを前提で書きます。

 

例えば、ファミレスと居酒屋ではどちらの方が暗い感じがするでしょうか。

私は居酒屋のほうが暗い感じがします。

だってまず、居酒屋は基本が夜営業ですよね。それにお酒を提供するところでもあるし、全席喫煙OKが当たり前。客層も、ファミレスよりは居酒屋のほうが、汚れも知ってるオトナが集っているというか。

ファミレスが陽なら、居酒屋はどちらかと言うと陰な感じがするのです。

 

こんな私の「〜な感じ」を説明しようとすると難しいし、共感を得がたいのですが…笑

スタジオ業務を含むこの業界って、私的に「どちらと言えば、陰かな」と感じたのです。

 

どうしてそう感じたのか、自分なりに分析してみました。

 

ポイント1 夜のお仕事な感じがする

前回の記事に書きましたが、スタジオマンのお仕事は労働時間が長いです。

夜までかかるし、朝までかかることもしばしばあるそう。

 

ポイント2 タバコといつも隣り合わせ

スタジオに来るお客さんは、若くてキレイな女性も多く、「もうこの人もあの人もモデルさんなんじゃないかな」と思うほどでした。

 

しかし!

タバコをめっちゃスパスパされてる女性が多かった…! 

ストレスがすごいのかもなとか、長時間集中するためにタバコが一番手っ取り早いのかもとか考えました。

でも今の時代、働く女性が増えているし、喫煙所とか見ると女性もたくさんいるし、喫煙くらい誰でもするよね、そうだよね…って思っているんだけど。 

 

なんか…なんか…!

(もちろん男性も吸ってらっしゃいます)

 

ポイント3 芸能界のブラックな感じが見え隠れした 

撮影しに来るお客さんたちは、カメラマンさん、メイクさん、スタイリストさん、モデルさん、雑誌社の編集の方…などなどです。

その中にも上下関係というか、お客さんクライアントさん関係が存在します。

 

新人なつおが5日間で見た感じだと、

モデルさん>クライアントさん(お洋服のメーカーの人とか雑誌社の人とか)> カメラマンさん 

って感じだと思われます。(どうなのでしょう、プロの方…?笑)

スタジオマンは当然のことながら、一番下の身分です。

 

そこら辺がまだあやふやだった2日目などは、みんながお客さんだと思って満遍なく気を遣おうとしていましたが、お客さんの中にも上下関係が存在するとわかってから、どこにまず気を遣うべきなのかを瞬時に見抜く力も必要なんだな…!と学びました。

 

私が立ち会った撮影のカメラマンさんは良い人ばっかりで、スタジオマンにも名前を聞いてくれたり、撮影の合間に気さくに話しかけてくれたりしました。

 

しかし一方で、あまり好きになれないカメラマンさんもいました。

スタジオマンを邪険に扱うのに、くるっとクライアントさんの方を振り返ると掌返しの態度をとっている人もいたのです。

私はそういう態度が嫌なタイプです。もし私がクライアント側で、その場で一番上の身分だったとしても、そういう態度は見たくないです。

仕事をしていてもみんな同じ人間だし、その場にいる一人一人が同じ仕事を成そうとしているチーム。誰に対しても敬意を持って接したいものじゃないですか。

 

あと、現場の人のロケバスの運転手さんに対する態度もなんか嫌でした。

川上さんが教えてくれました。

「ロケバスの運転手さんは一番下だから…」

川上さんがそう考えていたんじゃないですよ、私に、適切な動きができるようにチラッとそのニュアンスを教えてくれたのです。

 

こんなやり取りも目撃しました。

偉いっぽいおじさん「ごめん、君の弁当注文し忘れちゃったんだよね」

ロケバスの運転手さん「ああっ、いいっす、いいっす、適当に済ませておくんで…」

「好きなの食べて領収書…」

「いいんですいいんです!」

「そう?」

みたいな。いやいや、忘れるなし。

ちなみにそれ、みんなでお弁当食べ終わったあとだし。

なんならおじさんちょっとモグモグしてるし…!

 

ペコペコしていた運転手さんも、次の瞬間、私に

「うちのスリッパ、多分そっちにあんだよね、探してきて」

さっきと顔が違う〜泣

 

もう、ただの個人的な感想だけど、

芸能界で活躍してる人たちってホント、こういう場面なんて死ぬほど見てるんだろうな〜〜!!ですよ。

こういうのって自分に向けての態度でもそりゃ辛いけど、目の前の人たちがそういう態度なのも見てたら結構精神的にくるものがあるんじゃなかろうか。

その中でも決して心折れることなく、気合で、ちょっとばかりの暗さなど跳ね除けて、絶対に成功してみせる!の負けじ魂で一日一日の激務に耐えきった人のみ、活躍できる場なのだろう…。

 

 

以上のような理由で、業界にちょっぴり暗い部分があるのを感じてしまいました。

こんなの社会で働いていたら当然のことなのかもしれませんね。

私は社会のことなんてこれっぽっちも知らぬぽやぽやした28歳田舎者なのだ…

 

 

 

⑤引越さないとやってけない問題

 

さて、最後の理由がこちらです。

コレです、これが一番の理由でした。

 

私は一度、別のスタジオに行こうと思う旨をマネージャーに伝えたところ、「しんどくても通いで頑張ると言うなら、通えるようなシフトを組むから」と言ってもらったので、それならば頑張ろうと思い、そのスタジオに決めました。

 

しかし、何日か働いてみてわかったのです。

どんなにマネージャーが工夫してシフトを組んでくれても、撮影が押せば帰れなくなる。終電前に撮影が終わっても、片付け・準備があったら終電の時間を越えてしまう。

もし私が終電で帰ろうとするならば、他の人にあとの仕事をお願いしないと帰れない。OR スタジオにお泊り。

 

ダメだ…!引っ越さないとダメだ…!

 

でも、3日目くらいに川上さんがくれたアドバイスは、

「引越さないとうちではやっていけないと思う。でも、引越すなら『やっていけるな』と思えてから、引越すほうがいいよ」。

なんでも、私の前に入ってきた女の子も実家ぐらしで、1ヶ月で辞めてしまったそう。

「その子は引越さないと無理だってこの辺に引越してきた。でもそしたらONとOFFが全くなくて辛い…って言って結局辞めちゃった。そのあとすぐに部屋を引き払って実家に戻ったんだって」

 

ねえ、それってもしかして、私かな…?

「すごいお金かかったやろうね」という川上さんの言葉…(優しさのかたまり)

 

私に悩んでいる時間はありませんでした。

引越すなら、チャンスはこの土日。最低でも物件を決めないと。

土日とも休むなら、金曜のうちにマネージャーに言わないといけないし。

土日で引越し完了できなかったら、次の週は帰れなくなる日が何日あるのか…。

  

さらに、私がスタジオに入ろうかというあたりで、母の体の具合がかなり悪そうでした。

母はクリーニング屋の一店舗を任されているオーナー。そのため、私は母が大変なときは積極的にクリーニング屋に入っていました。週末も本当に働き手が足りないので、スタジオに入ってもせめて休日は手伝いたいと思っていました。

 

うーん、でも、、

引越したらきっと無理だ…

 

 

引越しの決断が 今 できないのであれば、辞めよう。

そう思いました。金曜の朝のことです。

 

結果、決断できませんでした。

 

引越せば、もうとことんまで働くと思う。私の性格上。

それでなかなか辞められなくなるのだろう。

将来、この業界は目指さないかもと思ったのに、20代最後の2年間を使ってしまっていいのだろうか。もしかしたら、その前に(やっぱ無理だ…)のときがくるかもしれないけど…。

 

そう思ったら引越すという大きめの決断は、まだできない状態でした。

 

でも、、

もし一緒に働いてる人たちが大好きじゃなかったら。

もうちょっと通いで頑張ったかもしれない。矛盾しているようだけど。

  

でもみんなが大好きだったから、次の週「終電なんで帰ります」なんて言えない、言いたくないと思ったし、ましてやこの先1ヶ月やそこらで辞めたら、ヘトヘトになりながら色々教えてくれた先輩たちをもっとヘトヘトにさせてしまうに違いない。

 

辞めるなら1日も早く辞めないと、迷惑だ。

 

 

 

こうして私は5日間でスタジオを辞めてしまったのでした。

 

今思い出しても悲しい。

金曜の朝イチ、マネージャーに辞めると言ったので、それを知った先輩たちが一言ずつ私に声を掛けに来てくれて、本当に優しくて、、「悲しいわ」って言ってくれた先輩もいたし。私もめっちゃ悲しい、、ってなったし。

 

みんなともっと一緒に働いてみたかったな。

先輩たちと息を合わせた仕事ができるようになってみたかった。

 

こんな矛盾した気持ちで今もいます。

 

先輩たち、みんな大好きだったよ。

本当に5日間、ありがとうございました。