わたしのトラウマと、父について
誰にでもトラウマってありますよね。
…え?あるよね?ちょっとくらいは、あるよね…?
私はよく「頭にお花咲いてるね♡」とお言葉をいただくくらいにはフワフワしておる。
(見た目がな。自分ではフワフワしてるつもりはないぞ?)
親にも恵まれて箱入り娘で、何不自由ない生活をしてきたただの28歳に見えるかもしれない。
でも、うちは長年とってもとっても複雑な家庭だった。
フクザツ…というともっとこう…入り組んでることを言うのかな…??
とにかく、父親がいわゆる毒親だった。
記憶をたどると3〜4歳の頃から、父は母に何時間もかけて怒鳴り、暴力を振るっていた。
でもそれは、私が生まれるずっと前からだったみたいだ。
その証拠に母は、私の前にお腹に宿した命を一度、失っている。
父はキレると手の施しようがなかった。
夜中でもなんでも構わず大声で怒鳴り、物を投げ、壊し、暴力を振るった。
母は何度も思いっきり頬を殴られた。平手だけど、力いっぱいに殴られていた。
これはずっと後になってから聞いたことだが、左耳は鼓膜が破れたことがあるという。
何度も突き飛ばされ、ふっ飛ばされて、骨盤がおかしくなり、まともに歩けなくなったこともあった。
そんな身体にしてしまっても、父は後日ケロッとして母を病院に連れて行くのだった。
警察を呼んだことも、知り合いの人に来てもらったことも、何度もある。
そうなると父は怒鳴ることも暴力も、やめる。
家の中の惨状を見れば、誰しも何があったかなんてすぐにわかるのに。
警察官の方が玄関まで来ると、父は一切出て来なかった。
しょうがなく私と弟で対応することもあった。
部屋に戻ると父は、家の奥に隠れるようにして息を潜めていた。
子供ながらにその姿は、醜く汚いものだった。
あまりに小さく、弱かった。
死んでくれたらいいのに。
そう、いつも、心から思っていた。願っていた。
切に、願っていた。
父がキレるのは前触れがないことも多かった。
何に対してキレているかわからないことも、とても多かった。
本当にただイライラして八つ当たりで家族にキレることも数知れないほど。
母はもうむちゃくちゃに素直な、ありのままの人なので、父に遠回しに何かを言われたり、ニュアンスで何かを言われたりしてもよく理解できないみたいだった。
でもそんなの当たり前だよね。だって相手すでにキレてるから。
キレて怒鳴ってるから正常に判断できないよね。「えっ?えっ??」ってなるよね。
母は冷静に、父が何に対してキレたのか、何を謝れば、解決すれば、怒りが収まるのか知りたがった。まあ普通の対応ですね。
でもキレた父は、冷静に話を聞こうとする母がさらに気に食わないようだった。
核心部分に話が行きそうになるともっとキレた。
母はそれに混乱し、大声で怒鳴られ続けることにも混乱した。
その矛先が私や弟であることも何度もあった。暴力だって振るわれた。
ただ子供はちっちゃくて折れたりしそうで怖かったんだろうね。
母のようにはされなかったように思う。
私は特に我が強く、キレた父に対しても反抗心があったのでいつも酷いことになった。笑
「殺されちゃうからやめて」と何度母に泣きながら懇願されたことだろう。
ここまで、暗くて重〜い私の家庭について長々書いてしまいました。
ごめんなさいね。
本当はもっと長々と書けるけど、重すぎるのでまた今度にするわね。
書いてて吐き気してきたし。怒りで♡(←コワイ)
私のトラウマ。
それは、人の怒鳴り声。
誰かが怒鳴っているのを聞くと、心臓がバクバクしてくる。
クレームの電話とか、相手が最初っから怒鳴ってることあるじゃないですか。
あれやばいっす。まともに内容理解できませんから!やめろ!
あと、道で子供を怒鳴りつけている男の人の声もツライ。
過去の映像がフラッシュバックして、頭が混乱してきて、気分が悪くなってくる。
たとえテレビの中のことでも、それがお芝居でも、怒鳴り声を聞くと動悸がする。
わーーーーーってなってきちゃう。
クレーム電話にわーーってなって、「ちょっと待ってください!!!」って大声で言っちゃって、電話を切った後も足ガクガク、手もガタガタ震えたときにはさすがに母に「私、大丈夫かな、ちょっと異常なのかな…??」って聞いてしまったわ。
母は「誰でも怒鳴られたらわーーってなるよ、ガタガタするよ、」って言ってくれたけど、
みんな、そうなの…?怒鳴り声って聞くと動悸がするもの…?
わたし、大丈夫かな……?
父は多分、精神の病気だ。
長年父を間近で見て、分析してきた結果、
自己愛性人格障害(自己愛性パーソナリティ障害とも)
というやつでほぼ間違いないと思ってる。
この病気(というより、"性格"という方が正しいかもしれないけど)を知った時、その特徴が父の性格と見事に当てはまっていて、すごくスッキリした気持ちになった。
確かに話し出したら止まらない、知識だけはものすごいある、みたいなのはアスペルガーっぽい気もしないでもない。
でも、父の性格が先天的なものからきているとは思えなかった。
だって父は他の部分は普通なんだもん。
(うるっさいししつこいし幼稚だし…かなりウザいけど笑)
こちらも理解できる程度の性格ではあるんだもん。
自己愛性人格障害の人たちは、幼い頃からずっと、真に愛されるということを経験できなかった人たちだという。自分を愛してくれる人が自分しかいなかった、そういう人たちなんだって。
父の母親(私の祖母)も父のようによくキレていたらしい。
怒り出すと手も出るし、何時間も収まることがなく、父の末の妹は立ったまま気絶していたこともあったそうだ。
父の話をちょっとずつ聞いたり、もちろん孫として祖母に会ってその人柄を見るにつけ、それはそれは毒親だっただろうな、と思う。ハッキリ言って超キライなタイプの人だ。
父も被害者だった。
誰も愛してくれなかったんだ、そう考えると幼少期の父を本当に可哀想に思う。
私が行って、愛してあげられたら、そう思う。
どんなに寂しかっただろうか。その小さな胸を痛めていただろうか。
長年、DVとモラルハラスメントを受けてきた記憶は消し去ることはできない。
でも憎しみの心は自分をも蝕む力を持っているんだ。
それを何とか乗り越えようと、母と弟と3人で支え合いながらここまで歩んできた。
今では父は驚くべき成長(?)を遂げ、最近では声を荒らげることさえなくなった。
ま、それも4年前くらいからだけどね。
でも、こんなことは奇跡なのかもしれない。
今や立場は私のほうが上だ。
私が怒るとごめんねごめんねってやってくる。笑
まだ未だに父という存在は、嫌なモノ。目に入れたくはないもの。
存在もあまり感じたいとは思わない。そういう感情は拭い去れない。
でも前よりはずっとずっとマシになった。
これからは穏やかに時を過ごしてほしい。
私ももっと精神的に大人になったら、父をもうちょっとは許容できるようになるだろうか。
そうなれるように努力したいな。