旅の写真 13
パリといったらルーブル美術館!
観光名所に詳しくない私でも知っていたその有名な美術館は、
ぱっと見でも、1日では到底まわれないほどの規模だとわかった。
美術の教科書で見たような作品の展示場所が、見取り図でいくつも示されている。
これ以外にも、有名な美術品が数え切れないほど展示されているのだろう。
ん〜…、
ミロのヴィーナス、モナリザ、ナポレオンの戴冠式は見るとして…
…あとはもし通り掛かったら見るくらいでいいか。
バチ当たり者である。
しかしその日、何よりも目を奪われ、心を動かされたのは、
ミロのヴィーナスでもモナリザでもなかった。
大きな階段の先に立つ、
「サモトラケのニケ」という作品。
船の船首をかたどった台座に立つこの像は、勝利を告げる女神なのだそう。
両腕と頭の部分が失われていても、天に向かって高らかに立っているのがわかる。
階段の踊場で光を浴びるその姿は、とても神々しくて、
しばらくその場に立ち尽くして、女神と、女神の向く先を見ていたのだった。
紀元前190年頃(ヘレニズム時代)の彫刻なのだそう。
ハ~…!古代ギリシア……!
また見に行きたいな。