祖母からお手紙が届く。
昨日、父方の祖母から手紙が届いた。
祖母は今年80歳になるそうだ。
毎日それなりに体を動かして、元気に健康に過ごしているとのこと。
同封された小さな箱に、祖母が身に着けていたブローチと、何年か前に亡くなった祖父のタイピンが入っていて、私と弟に持っていて欲しいと書いてあった。
私はそれを手にして、とても複雑な気持ちだった。
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キレると何をするかわからない父。手を出し、人格を全否定してくる父。
何度も死んで欲しいと願ったあの父を産み育てたのは祖母だった。
父は、話し方も、性格も、祖母に似ていた。
特に、何でもかんでも正当化する性格は、祖母によって形成されたものに他ならなかった。
私は長年、祖母に謝ってほしいと思ってきた。
どんな思いで母は…
これまで父と一緒にいたと思うんだ。
父を育て直ししていると思うんだ。
どんな思いで私たち家族は…
屈辱に耐え忍びながら、夜通し怒鳴られ続けたと思うんだ。
その後の生活がどんなに悲惨だったかわかるか?
心底、謝ってほしいと思ってきた。
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とはいえ、父はここ5年くらいで憑き物が取れたかのように、人が変わった。
まったくキレなくなったし、穏やかになった。
この先、母に捨てられないようにと、なぜか私へのゴマすりがすごい。笑
父には本当にお世話になっている。
「父親から愛される」という感覚は未だわからないけれど。
あの父からすれば、これでも娘として大切に思ってくれているのだろう。
母なんて明るい口調で「オヤジに感謝するわぁ…!」と言う。
父を頼りにもしているし、なんだか本当にすごいなと思う。
いつの間にか「なんか良い感じの家庭」に様変わりした我が家。
以前の姿からは想像もつかないことだ。
*
何かに対する負の感情は、何もかもを地獄へと引きずり込んでしまう。
私が父や祖母に持っていたのは、恨みや憎しみといった、負の感情でもトップクラスのものだった。
そんなところへは堕ちたくないのに、、、
と、辛い現実の渦中ではただただ苦しかったな。
今回は、私の中にずっと居続けた負の感情と一つ、さよならしようと思う。
今までの何もかもを全部置いて、祖母のために手紙を書くんだ!
「色々あったけど、全てはありがとうだったわ」と、伝えよう。
今日はLoftでおばあちゃんに贈るのに適していそうな便箋を見てきたよ。
たくさんある中でも、特にいいなと思った便箋を選んだんだ♪
(写真写りが悪いけど、ほんとはもっと真っ白で高そうな和紙!笑)
負の感情は暗くて、悲しくて、冷たくて、辛い。
でも、ありがとうの気持ちは明るくて、柔らかくて、あったかいね。
私は今年、もっと前に進みたい。
だから何事も一つ一つ、前向きな選択をしていこう。