なにか書きたい。

自由気ままに生きる29歳が思いのままになにか書きます。

新宿に通っていたころの話。

 

高校を卒業して最初に入った大学は、大都会・新宿にあった。

私は生まれも育ちも東京だが、イケイケ女子とは程遠かったため、新宿・渋谷・原宿などはめったに行ったことがなかった。そんな私にとって、新宿はとても刺激的な街だった。

 

 

1. まず、人がめちゃくちゃ歩いている。ときに壁になって押し寄せる。

 

新宿といえば、歌舞伎町とかヨ◯バシカメラをイメージするかもしれないが、そのまわりは大層なオフィス街。よって道にはサラリーマンやオフィスレディが溢れている。

通学時には、オフィスに出勤する人々の歩調に合わせ、足早に進まないと波に飲まれてしまう。たまに突然立ち止まる人がいるのだが、そうすると人波は一気に乱れ、立ち止まった人はまるで急流の中の岩のようになるのだった。

 

朝の新宿駅南口は、改札を出たら即、外へ出るのが鉄則だ。

ぼけっとして小田急線の連絡口の方へ行ってしまうと…

 

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という、

小田急線からJR線へ乗り換える人の群れにかち合ってしまう。

 

この光景は、まだ10代の私にはおぞましかった。人々は足音ばかりをザッザッといわせ、無表情で、まるで灰色の壁のように押し寄せてくるのだ。

一度、私のデカい大学のバッグと、人の壁の端っこが引っかかったことがあった。身体がグンと後ろに引かれたのでびっくりして、「ごめんなさい‥」と振り返ったのだけど、ただただ壁の側面が動いているだけで、誰に引っかかったのかなんてわからず、(新宿‥やべぇ…)と思ったのだった。

 

 

2. 奇抜な格好をした若者がいる。

 

そんな通勤中の人々の中に、たまに超奇抜な髪色をしている若者が混じっていたりする。さすがは新宿である。そんな若者は大抵服装も奇抜だ。

 

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そして、そんな若者は大抵、私の大学の隣の建物に入っていく。

服飾科の専門学校生なのだった。

 

 

3. たまに「手相を見せてくれませんか?」などと声を掛けられることがある。

 

新宿駅のまわりには本当に色んな人がいる。ポケットティッシュを配る人、交通量調査をする人、ビッグイシューを売るおじさん、などなど。

びっくりしたのは、「手相を勉強しているのですが、練習に、あなたの手相を見させてもらえませんか?」と大人しめのお姉さんに声を掛けられたこと。

 

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えっ!なにそれ!?とギョッとしたけれど、声を掛けてきたのがごく普通の優しそうなお姉さんだったし、(勉強してるならたくさんの手を見たいよな…)と思ったので、「…ハイ」と見せた。

「えっ!いいんですか?ありがとうございます!!」と、お姉さんは相当喜んでいた。一体、何人に断られ続けていたのだろう。

 

もちろん結果も教えてくれた。

「わあ…細かい線がいっぱいですね!こんなの、見たことないです」

「ええ…!それは、なにか意味があるんですか…?」

 

「細かい線は、繊細さを表しているんです。すっっっごく、繊細なんじゃありませんか?」

「ええ…!」

(当たってるかもしれない。でも…そんなに程度がスゴイなんて、ガラスのハート…いや、池の表面にうっすら張った氷……?)

 

最後にお姉さんは遠慮がちに聞いてきた。

「これから近くでセミナーがあるのですが、お時間があればぜひ、参加されませんか?」

「はっ…!ごめんなさい、私これから授業なんです!!」

 

後に(あれは何だったのだろう…?)と思いググってみると、『やばめのセミナー!』『宗教の勧誘!』などというタイトルがズラッと表示されたので、私はそっとPCを閉じたのだった。

 

 

4. 爆音トラックが通り掛かる。

 

新宿駅南口の前は国道20号が走っている。大きくて交通量の多い道路だ。

いつもは人の足音と車の走る音ばかりのその道を、たまに爆音トラックがぶっちぎることがある。

 

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宣伝カーである。

これがアーティストの宣伝ならば、嬉しくなって通るのを見送ったり、こうして写メを撮ったりするのだが、(お、爆音トラックが近付いてくるぞ♪)と待っていたら、パチンコ屋などの宣伝だったりするとガッカリである。

 

 

5. 駅前で配られている物がたまに気前がいい。

 

新宿駅は東京の中でも主要な駅の一つだ。そのため、駅周辺では毎朝何かしら宣伝物を配っている人たちがいる。宣伝物は、ポケットティッシュやらチラシやらが多いのだが、たまに分厚いホットペッパーの冊子を配る赤いカウボーイハットの人たちがいたりする。

 

ある日、目の前にセクシーな衣装を着たお姉さんが現れたと思ったら、人混みの中でサッと何かを手渡してくれた。それは「翼をさずける」のCMで有名なエナジードリンクだった。((((( 現物!!!)))))

またある日は、チラシの入った透明のビニール袋を手渡された。

ちょっとした重みを感じ、中を見てみると…

 

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おお!カ◯リーメイト!!!

…ぽ、ポテト味…?

 

このようになかなか気前のいい宣伝物がたまに配られていたりする。 

 

 

 

 

新宿に毎日通っていたころはなんか心が疲れてしまったりして、とてもしんどかった。

都会で働いている人たち、本当にスゴイよ…本当に毎日お疲れさま…泣

 

でもたまにあの頃を思い出すと、なかなか面白い経験だったなぁ‥と懐かしく思うのだった。