なにか書きたい。

30代になっても自由に、思いのままに、なにか書いています。

大学の授業で聞いた、忘れられない話。

 

突然ですが、みなさんは 臨死体験 ってしたことはありますか?

私はありません。…って、ないのかーい!

 

でも、私、その体験談を聞いたことがあります。

大学の1年次にとっていた『アフリカ研究』という講座を開いていた先生が、2度の臨死体験をしたことのある方で、私たちにその時のことを話してくれたのです。

 

2度って!!すっ、すげー!! (@゜Д゜@;)

 

先生ったら、授業の合間にさらっと言うもんだから、教室もまったくどよめくこともなく、私も「エエエエエエ〜!!!」とか本当は言いたかったけど、「えっ…」と息を呑むくらいにしたほどです。笑

 

 

 

 

その先生はアフリカの、とある国の大使館に勤めていたことのある方でした。

座ったままゆったりと、優しく話すのに、まるで目の前でアフリカの風景を見せてくれているかのように、躍動感もあれば、彩りもあるお話をしてくれて、いつも楽しみに授業を受けていました。

 

 

「アフリカの国って、どんなイメージかな」

初回の授業で、先生は私たちに尋ねました。

 

「砂漠かな、貧困、かな…?」

う、うん…そんな感じかな……

なんていうか、茶色くて乾いた砂の色!ってイメージ…(それはきっと砂漠)

 

「でもね、アフリカには木だってある。森だってある。花もあるし、水もあるんだよ」

へえ、そうなんだ、、!(ホッ)

 

「なんてったって、星が綺麗なんだ。みんなはアフリカの星空を見たことはあるかな?」

 「アフリカ」と「星」って、イメージが結びついたことがなかったので、不意を突かれたような気持ちになりました。

 

「空一面が星でいっぱいなんだよ。一面、だよ。星空を遮るものがなくって、空一面が全部、星なんだ」

はーーっ……

東京育ちな私、想像もつかないほどでした。

 

「はじめて見たときは、僕も感動してね、泣けちゃったよ。シートを敷いて、その上に寝転がって、いつまでも満天の星空を眺めてた。星の光で、辺りはとっても明るいんだよ。星の光で、自分の影ができるんだ」

 

 

 

 

アフリカでの話を、目をキラキラさせながら話す先生。

アフリカの国って、私が思っているような感じとは全然違うんだな。

きっと、とっても素敵なんだ…!

いつもそう思わせてもらっていました。

 

そんな先生がある日、本当に真面目な授業中にふと言い出したのです。

「僕はね、2度ほど死にかけたことがあるんだけどね、」と。

 

「ある日、僕は事故に遭ったんだ、その時、不思議な体験をした。真っ暗な星空を、ものすっごいスピードで『わあーーー!』って飛んでいたんだよ」

…うっそでしょ!?!?

お兄さん、それあ、臨死体験ってやつじゃあないですかい!!(ガクブル)

 

細かいところはよく覚えていないんだけど、先生は、どこへでも一瞬で行ける感じがした、みたいに言ってた。それこそ走馬灯のように、過去にも。そして世界中どこへでも。

きっと、時空なんて超えた世界なんだ…!

 

「でも、なんだか怖かった。だから一生懸命『おかあちゃーん!おかあちゃーーん!!』と叫んだんだ」

 

幼いころの先生、まだ死にたくなかったんだね。

まだこの世での仕事が残っていたのかもしれない。

 

 

臨死体験には、「気がついたら、とっても綺麗な花畑に立っていた」とか、「誰もいない草原なんだけど、目の前に浅い河があって、なんだか渡らなきゃいけない気がした」とか、いろんな種類があるみたいですね。

先生の話を聞いてから、一度ネットで検索してみたことがあるのですが、先生のように、真っ暗な空を猛スピードで飛んでいたっていう例もありました。

 

どういうことなんだろう。

体験してみたいような…してみたくないような。

 

 

「そしたら場面がいきなり病院に移った。なんとそこには自分が横たわっていて、お医者さんが『残念ですが…』とか言っているの。それを聞いて母親が『ぎゃあああーー!!』って絶叫して泣いて、父親が『◯◯を返せ!!返せ!!!』って見知らぬ男の人を怒鳴っていた。僕を車ではねた人だった」

 

「ハッと目が覚めたとき、体も何ともなかった。母親が本当にびっくりしてね、『アンタ!何ともないの!??死んでたんだよ!!!!?』って言うんだ笑」

いや先生、笑い事じゃないですよ…!!

 

そして話はアフリカに戻りました。

「僕がその国に滞在していた当時は、まだとても貧しくて、道端でたった一人、死にゆく人もいたんだ。僕はこんな体験をしたことがあるからね、人って、呼吸も心臓も止まった後でも、しばらくは人の声が聞こえているんじゃないかな、と思って」

 

「声を掛けてみたんだ、目の前で死にゆくその人に。まだほんの少し、あたたかいその人に。『君が死んでしまって、僕はとても悲しい。君の生まれたこの大地も、悲しんでいるよ』って」

 

…この後の言葉をはっきり覚えていない。

「どうか幸せに」って、「次に生まれてくるときも」って、そんな感じだった。ああなぜ断片的にしか覚えてない自分!泣

 

「するとね、両目からすーっと涙を流したんだ。びっくりした。もう亡くなっているはずなのに。やっぱり、聞こえてるんだ!と思ってね、それからは、そういう場面には必ず、しっかり自分の気持ちを伝えるようにしたんだ」

 

「みなさんも、大切な人が亡くなったときは、泣くより前に、たくさん気持ちを伝えてくださいね。きっと、ちゃんと聞こえていますよ」

 

…… ( ; _ ; ) !!

きっと私もそうしよう、絶対そうしよう!泣

 

 

 

 

ふと、この話を思い出して、書いてみました。

もう既にちょっとずつ忘れ始めてた!危ない…

断片的にだけど、残せて良かった。 

 

臨死体験という不思議な体験。みなさんはしたことがありますか?

 

このような話を聞くと、幽体離脱だって体験する人もそりゃあいるだろうな、とか、幽霊なんてそこらじゅうに見えてもおかしくないよね、この瞬間にも生命は空に還ったり、時空を飛んでみたり、また新しい生を受けてこの世に戻ってきたりしているのだろうから…とか、色々考えてしまいますね。

 

 

大切な誰かが亡くなったときは、…とっても悲しいけれど…!

最後に、言葉を餞に。そっと送ろう。