なにか書きたい。

30代になっても自由に、思いのままに、なにか書いています。

失恋したときのこと 1(馴れ初め編)

今でもよく覚えてる。

 

私は恋愛に興味を持ちはじめた頃から、失恋ソングとか、失恋エピソードとか、そういうのを聞くたびに(私もいつかは経験することになるんだ…)と、ずっと身構えながら生きていた。

 

片思いの相手から振られるのはまだいい。

好きで好きで付き合っていた人から別れを告げられるのが問題なんだ。

そんな衝撃、この世にあるかよ。

泣くぐらいじゃ済まされない。

果たしてこの先生きていけるんだろうかくらいあるでしょうよ、、!

 

 

私は、物事を良い風に考えておいて、後で予想より悪かった、という結果を目にするのが嫌いだ。だから何事も、予想はネガティブめにするようにしている。

例えばバイト代もそう。

「今月10万くらいは稼げたかな〜」と思って7万だったらヘコむから、「5万くらいかな〜」と思っておきたいタイプ。

 

そんな私なので、失恋においても心の準備は若いうちからよくよくしていたと思う。

 

しかし

 

本物の失恋はすごかった。壮絶だった。

一発目が、今でも破られない記録を誇るほどの大失恋だった(まあその後から今まで大した恋愛してないんですけどね涙)。

 

 

はたちの頃だった。

うわ〜もう7年も前だぁ〜〜、、

 

そのとき付き合っていた彼氏に振られた。

その人とは高校1年の頃、同じクラスだった。

 

(元カレの名前を仮に高橋くんということにしよう。

私、優くんファンだし。まあ遠からずでもある)

 

1年生の頃って、ほら、こういうのあるじゃないですか。「ねぇ、◯組にイケメンいるらしいよ」みたいなの。そういうので他クラスから高橋くんを見に来る人がいたくらい、高橋くんは私も好みな顔のイケメンだった。

 

そんな彼だったので、私にとってはまったく恋愛対象外。

だって、高嶺の花すぎるし。

だからあんまり接点はなかったんだけど、地学の授業で班が一緒で、その時に結構積極的に話し掛けてウザがられてたのを覚えてる。

てか、それくらいしかあまり覚えてない。

あっ、でもロッカーで会ったときは「バイバイ」とか言ってくれてたな、優しい子なんだよね。

 

年賀状も1年の時から送ってて、その返事がかわいくって嬉しかったな。

うん、そうだな、結構マメな人だったんだな。今思うと。

 

その後もちょくちょくメールで話す程度。

高橋くんにはクラスメイトの彼女ができたり、2年のときには年下の彼女ができたりしていた。さすがイケメンね、って思ってたくらいであまり印象に残ってない。

 

 

高校生活も終わりに近づいたある日。

その時期には授業もあまりなくて、各教室はしんとしていた。

廊下を歩いていると、1組の後ろ半分だけ電気が点いていた。誰かいるのかな?と思い、半分空いたドアのとこから覗いてみると、高橋くんが一人で勉強していた。

 

「あれっ、勉強してるの?偉ーい」

「うん、ここ、なかなか集中できるよ」

「そっか。…試験、がんばってね」

「うん、ありがと」

 

って、それくらいの会話だった。

すんごく静かだった。でもすんごく心地よくて、嬉しくって、その時はじめて高橋くんにドキドキした。うわっ、超!超覚えてる。うわぁ〜〜、わたし、高校生でしたよーーー!!

 

1組の教室で話したあとから、ちょくちょくメールが来るようになった。

滑り止めの難関校に受かったメールが来た時は、学校の帰りかなんかでチャリ漕いでたんだけど、思わず止めて「うわっ、すごーーい!すごーーーーーーいっ!!!」って口に出しながらおめでとうって返事書いて送ったな。

 

「これで安心した。国立は無理だろうけど、気楽にいくよ」って言ってたのに、数日後には国立大合格のお知らせメールがきた。

 

「はっ、こんら、すんげ〜わ!」って何度も言ったの覚えてる。

私は本当におバカで成績は学年でビリの方だったけど、立派な母校を誇りに思っていた。

その誇らしい母校が誇るだろう高橋くんの有名国立大への進学は、私にとっても心から嬉しい、お祝いすべきことだった。

 

でも、なんでこんなおバカな私なんかに知らせてくれるんだろう、、?と喜ぶ頭の片隅で不思議に思っていた。

高橋くんは受験がきっかけで年下の彼女とは別れたらしかった。

ああ、きっと傷心なんだ、ほんとはその彼女に一番喜んでもらいたかったのにね。可哀想に、、私くらいしかいなかったんだね、、、

 

しかし数日後、私は高橋くんにデートに誘われた。

「は、はい???」ってかなりバッチリ思った。

傷心だからっていくらなんでも次が私じゃいかんでしょ、、あ、あれか、他にお手頃な女の子がいなかったわけか、、そうだよね、今まで受験で大変だったから、、、

 

まあ待て。遊びに誘ってくれただけで、彼女にしようとなんて思ってないんだ!そうだ!

 

卒業式の日、私は高橋くんに「第2ボタンちょーだい」と言ってみたのだろう。

あんまりよく覚えてないけど…。

そしたら部活の卒業の会が終わるまで待っていてくれた。

(あっ、高橋くんだ、あそこで待っててくれてる…!すんごく長々と待たせてる〜…!)って思ったのは覚えてる。

 

その時にそっと第2ボタンをくれて。

アルバムにメッセージ書きっこして。

 

うわぁ、高校生だったなーー!すっごい高校生!ってことやってたんだなーー!!

うわーーーーー!!!

 

それから数日後のデートで、私は高橋くんと付き合うことになった。

私にとっては青天の霹靂だった。

だから絶対に絶対に本気にならないようにしようと固く心に誓っていた。

高橋くんは、受験が終わったらすぐにでも彼女が欲しかったんだ、そんな時、そこそこ手頃な女の子が私以外いなかった、それだけだ!ただそれだけだ!!

 

 

こんな馴れ初めで高橋くんとお付き合いした私。

当時から「もうむっちゃくちゃにつり合ってないし〜〜〜〜」と劣等感だけしか抱いてなかった。「なんかこんな私がスイマセン!ほんと!」って思ってた。

 

他に好きな人ができたらすぐ言ってね、いつでもその人のところに行っていいんだからね、って本当にこんなスタンスだった。むしろ声に出して高橋くんの前で言ってたかもしれない。

うわ、嫌だなーこんな彼女。

 

 

それなのに、ああそれなのにそれなのに。

大失恋したっていうんだから結局本気になってしまったんですよ、って話ですね。

うわーーー

 

つづきはまた書く。

 

 

 

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